日本語教師もりす

オンライン日本語教師のブログです。夫婦で、大好きな沖縄に暮らしています。中国語・英語・タイ語が話せます。

全国通訳案内士 一次試験対策法

大変ご無沙汰しております。タイのチェンマイ在住、日本語教師もりすです。

今回のテーマは「全国通訳案内士、一次試験対策法」です。

最近あまりブログを更新していなかった最大の理由は、通訳案内士の試験勉強を始めてみたところ、楽しくて楽しくて時間を忘れて勉強していたからです。

皆さんは通訳案内士について聞いたことがありますか。

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通訳の仕事

合格体験記ではありませんので、気楽に読んでいただければうれしく思います。

 

全国通訳案内士とは?

全国通訳案内士は、通訳案内士法において「報酬を得て、通訳案内(外国人に付き添い、外国語を用いて、旅行に関する案内をすることをいう。)を業とする。」とされています。外国語能力や、日本全国の歴史・地理・文化等、観光に関する知識を問う国家試験に合格すると、「全国通訳案内士」として都道府県の登録を受けることができます。

2020年4月1日現在、登録者数は26,077人だそうです。英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、中国語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語、韓国語及びタイ語で通訳案内士試験を受けられます。年齢、性別、学歴、国籍などに関係なく受験が可能です。

全国通訳案内士(通訳ガイド)の仕事は、外国人旅行者に日本の良い印象を持って帰ってもらうことです。上手に正しく楽しく、外国語で日本を宣伝することが仕事です。

なぜコロナ禍に通訳案内士?

ここまでの情報から、コロナ禍で旅行者が減っている今、「通訳案内士の仕事は激減しているのではないか?」と思われる方もおそらく多いでしょう。

ニュースを見る限り、実際、観光ガイドの仕事は減っているようです。

しかしその一方で、世界では今、AI開発が進んでおり、翻訳を機械にまかせることがどれほどできるのか数々の実験が行われています。例えば、Google翻訳百度翻訳について言えば、数年前よりも確実に翻訳技術が上がってきており、自動翻訳でも、ある程度意味をとらえることができるようになってきています。

それにもうひとつ。世界中で活字離れが進んでいます。SNSやインターネットの普及によって世界には情報があふれ、一度の文章の質よりも、情報の新しさを追求する風潮が広まっています。例えば、ヤフーニュースの記事で、誤字脱字を見かけたことがありませんか? コメント欄には訂正を求めるコメントがあって、それがいつの間にか記事に反映されることがあります。つまり、校正が出版後に行われているのでしょう。

そうすると、「通訳案内士」は不要なのでしょうか?

私はそうは思いません。自動翻訳の精度が上がり、活字離れが進むほど、「人」による通訳の価値が上がるのではないかと見込んでいます。もしもどの翻訳も自動で良い時代が来れば、美しい翻訳や、臨場感ある通訳は重宝されるはずです。活字離れが進めば、言葉の使い方もますます変化し、文字ではなく音声で案内できる通訳士がそれなりに必要になるはずです。

と、なんとも根拠の薄い予想ですが、いずれにしても、どんなことも、できないよりはできるに越したことがないでしょう。

ちなみに私は国家試験に合格したことがまだないので、一つ合格したいという気持ちが強く、必ずしも「通訳がしたい!」というわけではありません。一つの能力として身に着けておきたいと思っています!

通訳案内士の対策メンタリティー

では、具体的にどんな対策を取ればよいのでしょう。

私が思うに、試験は基本的にテクニックです。試験と能力は必ずしも一致しません。

自分なりに調査したところ、通訳案内士の試験を受ける人は、日本(あるいは地域)をすでに上手に案内できる人、日本の歴史地理に詳しい人、中国語が母語の中国人など、長所を持っている人です。

そういう人のことを考えると、「自分には無理だ」という気持ちに駆られます。でも、そういう優秀な人が必ずしも受かるとは限りません。例えば私が受けようと思っている中国語通訳案内士試験は合格率が5%から10%だそうです。

ネガティブな情報ばかり考えると、試験はテクニックだということを忘れてしまい、諦めの気持ちが生まれてしまうかもしれません。

逆に、ポジティブに、「試験対策をすることで、もともと何も知らない自分が新しい知識を得られる」と考えると、毎日の勉強が楽しくなるでしょう。

日本語教育能力検定試験の学習の時も、他人と比べずに自分の知識が増えることを意識することで、楽しくできましたし、無駄なことは覚えないという割り切りができました。テストは結局のところ、受かればいいわけで、満点を目指す必要はありませんよね。好きな内容だけテストに出そうな角度で覚えていくのが実は近道だと思います。

と、これはあくまで対策を始めたばかりの考え方ですし、まだ合格もしていないので、全然外れているかもしれませんが、将来の自分のためにこうして文字に残しておこうと思います(笑)

「全国通訳案内士」試験の具体的な対策?

さあ、いよいよ具体的な対策をシェアしてみます。合格体験記ではありませんが、少しでも皆様の参考になればうれしく思います。合格者の方で、「それは良くない」とか「これを使ったほうがいい」などのアドバイスがありましたら、ぜひ教えてくださいませ。

1.外国語筆記試験

外国語筆記試験については、過去の合格者の方のほとんどが「試験免除」をお勧めしています。

私の場合は中国語試験を目指していますので、HSK6級で180点以上(300点満点)を取れば「試験免除」となります。私はまだHSK6級を受けたことがありませんので、今はまずHSK6級対策に打ち込んでいます。

HSK6級対策に役立つ情報を二つシェアします。

①Learn ChineseのHSK対策講座を見る。(HSKテストの回答のコツがわかります。)

youtube.com

②青島日美学校中国語講座で復習する。(このYouTubeチャンネル、とてもいいです。)

youtube.com

 

2.日本地理筆記試験

日本地理筆記試験は、40問のマークシート選択式問題を40分で答えます。合格基準点は70点(100点満点)です。

内容は、外国人観光客が多く訪れる観光資源に関して基礎的な知識が問われます。地図や写真も問題に使われます。

私がしている対策は、「地図」と「歴史」、「地図」と「意味」を関連付けて覚えることです。

言い換えると、地図を見て、「ここでは歴代、何が起きてきただろうか」ということが説明できれば、当然その場所に行った時も、面白い観光案内ができますよね。

また、地図を見て、「ここの地形がこうなっているから、どんな特徴がある」ということを説明できれば、特産品をお勧めしたり、ほかにはない宣伝をしたりできますよね。

この目標を達成するために何が役立つでしょうか。

①「白地図」を活用する。(PEP英語学校様が無料で提供してくださっています。メール登録をすると、勉強のヒントも無料で送ってくださいます。YouTube上にも有益なビデオをアップロードしてくださっています。)

www.pep-eigo.com

②中学地理を復習して基本的な地理を覚える。(私は地理が苦手なので、この講座を見ることでイメージがしやすくなっています。)

youtube.com

YouTubeで、日本の各世界遺産や各観光地の動画を見る。ただ地図や文字で見ても、楽しくないですが、動画を見ることで愛着が湧いてきたり、興味を持ったり、おすすめしたいポイントが浮かんできたりします。

 

3.日本歴史筆記試験

日本歴史筆記試験は、40問のマークシート選択式問題を40分で答えます。合格基準点は70点(100点満点)です。

内容は、観光地や日本文化などに関わる歴史が幅広く問われます。

私がしている対策は、「歴史」と「地理」、「歴史」と「芸術」を関連づけることです。

言い換えると、年号や名前よりも土地関係を重点的にイメージして覚えて、その出来事を象徴する建築物や芸術品を意識します。これも、観光ガイドを実際にすることをイメージすれば、大切さがわかりますよね。

この目標を達成するために何が役立つでしょうか。

YouTube高校さんのチャンネルを見る。(このチャンネル、素晴らしいです。写真やGoogleEarthを使って、イメージや地理関係を見事に教えてくれます。)

youtube.com

②市橋先生のチャンネルを見る。(こちらの先生は様々な知識を教えてくれるので、時代ごとの知識を補足するのに役立ちます。)

youtube.com

③もちお先生のチャンネルを見る。(こちらの先生は説明が明快です。復習や予習にぴったりです。)

youtube.com

ドラゴン桜さんのサイトを読む。(文字でゆっくり読むと知識が定着します。)

study-z.net

 

3.一般常識筆記試験

日本歴史筆記試験は、20問のマークシート選択式問題を20分で答えます。合格基準点は30点(50点満点)です。

内容は、観光白書や新聞記事に基づく、日本の産業や経済や政治などの知識が問われます。

この分野には何が役立つでしょうか。

①観光白書を読む。

www.mlit.go.jp

②毎日、日本のニュースを見る。

③訪日ラボを毎日見て、外国と日本の関連するニュースの見方を覚える。

honichi.com

 

4.通訳案内の実務筆記試験

通訳案内の実務筆記試験は、20問のマークシート選択式問題を20分で答えます。合格基準点は30点(50点満点)です。

内容は、観光庁研修テキストから問われるようです。

これについては、私はまだ手を付けていませんが、インターネットで検索すると無料のPDFなどが見つかりますね。

 

まとめ

ここまでが一次試験対策の内容です。こういった内容を最近勉強しているので、ブログ更新がご無沙汰しておりました。

役立つ情報やアドバイスありましたら、コメント欄や私のYouTubeチャンネル、その他公開SNSからメッセージくださいませ。

長い文を読んでくださり、ありがとうございました(^^)/

 

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