タイ語の文法を勉強したい人におすすめの教科書
皆さま、こんにちは。日本語教師のもりすです。
さて今回のテーマは、タイ語の文法を勉強したい人におすすめの教科書についてです。
個人的な話ですが、2020年6月現在、タイ語を勉強して1年9ヶ月が経過しまして、言いたいタイ語をだいぶ言えるようになってきたかなと感じています。
最近のタイ語会話能力のアップに大変役に立ったのが、タイ語文法をまとめた本です。
その本の名前は、「Thai Reference Grammar: The structure of Spoken Thai」です。
タイ語についての説明が、全て英語で書かれていますが、タイ語文法のまとめ方が大変素晴らしいです。
感動を伝えるために、もう一度繰り返しますが、タイ語文法のまとめ方がとても素晴らしい!
英語が少し分かる方にはかなりおすすめ。あるいは、英語があまり分からないけど、タイ語を少し勉強していてすでにタイ語を少し読める方にも、おすすめです。
実のところ、タイ語の文法は英語にかなり似ているので、日本語で考えるよりもタイ語と英語で学習したほうが近道だと思います。英語でタイ語文法を学習したい人に、この本は最高の作品と思います。
この本はタイ語文法をどのように解説しているか
この本は、「タイ語の文構造を総合的に見たい」タイ語学習者とタイ語教師にぴったりです。初級学習者はタイ語文法を一から学べますし、ある程度タイ語を習得した人もタイ語文法をおさらいできます。
質問、接続詞、時制などのカテゴリーごとに、各章で順番に勉強できます。しかし、文法の分析を深く追求することはされておらず、口語の実例がたくさん羅列されており、非公式な場面で使う言葉と正式な場面で使う言葉の違いが分かりやすく記載されています。
500以上のトピックがあって、各トピックのサンプル文を合わせると例文は2000以上あります。各例文は、古めかしい文章例ではなく、普段タイで耳にする典型的な話し言葉です。
どんな大まかなトピックがあるかと言うと、前半にはまず、タイ語文法の基礎、物や人の表現法、質問文作成方法などが章ごとに順番に説明されます。その後は、時制の表現法、助動詞や副詞の使い方、接続詞の種類などの説明が続きます。また、頻繁に使われるタイ語を、文法からではなく単語の使い方の観点から特集している章もあります。もちろん、前置詞、文末助詞、連続する出来事の表現法などの章もあります。終盤の章に入ると、前半に一度読んだ内容と少し重複する内容が、別のまとめ方でもう一度登場することもあり、心地よく復習しながら学習できます。
これほど総合的に、分かりやすく、実例をたくさん掲載している、タイ語文法書を、私は見たことがありません。おそらく日本語のタイ語解説書にはないのではないだろうか。正確に言えば、日本語だとタイ語と文法が異なりすぎて、このまとめ方ではうまくいかないのかもしれません。
写真の例文は、「あの人(女性)はいつも時間通りに来る」、「あそこに時間通りに着いた」、「もう時間過ぎたので、早くしてもらえない?」、「寝る時間過ぎたよ、何してるの?」という感じです。実際に会話で使う文章ばかりですよね。
というわけで、ほかの学習と並行して、この本を使って英語でタイ語文法を学習してみるのはいかがでしょうか。
タイ語を独学で勉強して感じること
もちろん、色々突き詰めると、専属のタイ人先生に定期的に教わるのが一番ですが。
しかし。
タイ語は独学でも、とりあえず自分の言いたいことはほとんど伝わるようになる。
これが私の感想です。
私が実際にやってみて思う、早めにタイ語を習得するために必要な条件は、
1. 現地のタイ人と毎日会話すること
2. 毎日少しずつでもタイ語の単語と短い文章を覚えること
この2つです。
ほかの外国語の学習とほとんど同じでしょうね。
でも、タイに住んでいない人がタイ語を学習する場合は、毎日会話はできないでしょう。どうしたらいいでしょうか。例えば、代わりに独り言で会話のイメージトレーニングをしたり、タイ語現代ドラマを定期的に見て耳を慣らしたり、タイ語の歌の歌詞を覚えて歌ったりするなど、工夫が必要だと思います。
Youtubeで、いろいろな先生の動画を見続けることも役立ちます。私の場合は、学習スタートの最初の期間、毎日この先生の動画を見ていました。
タイ文字は、どれほど覚えるべきでしょうか。人によって考え方が違うでしょうし、覚えるに越したことはないんですが、私はほとんど覚えられませんでした。そして、最初は無理して覚えないことにしました。なんかタイ文字を一つ一つ見て覚えるだけだとイメージがわかないんですよね。結果、寝たり嫌になったり。
したがって最初のころはタイ語をぼんやり眺めながら、正しい発音を耳と口で覚えるだけにしました。もちろん、決して日本語カタカナで覚えてはなりません。英語表記も、末子音の参考程度に使うだけにしておきましょう。一番いいのはタイ語表記をぼんやり眺めながら音を脳で覚えることだと思っています。タイ文字のことを考えすぎずに、音を徹底的に覚えましょう。
そんな感じで、1年9ヶ月タイ語を見続けていると、タイ語を見飽きてきて、タイ語の単語をひとまとまりのセットとして読み方が覚えられるようになりました。
でも、それじゃタイ語書けないじゃん。
はい、私はタイ文字が書けません。
でも、IOSのタブレットやスマホを使っている人であれば、タイ語を入力する時に、変換候補が現れますので、なんとなく単語の文字の雰囲気を覚えているだけでも、大体入力できるようになります。
Androidの場合も、「Keyboard ManMan」というアプリを使えば、変換候補がヒントを与えてくれます。
LineとかFacebookとかでやりとりする場合は、タイ文字を書けなくても、変更候補に頼りながら、グーグル翻訳なども参考にすれば、なんとか乗り切れます。
ですから、まとめますと、会話がしたい学習者であれば、「タイ人とたくさん会話すること」と、「毎日実用的なタイ語言い回しを暗記していくこと」だけで、自分の言いたいことはだいたい話せるようになるんじゃないかなぁと思います。
しかし、タイ人に文法の質問をしても、ほとんど教えてくれない。
だから、独学で話せるようになったとしても、文法書は必要なんです。
総合的に文法を眺めると、「あ~、この文法であの人は話しているんだ!」といろいろ発見がありますよ。
というわけで、今回は、タイ語の文法を勉強したい人におすすめの教科書をご紹介いたしました。
タイ語文法を学習したい皆さまのお役に立てばうれしく思います。
読んでくださり、ありがとうございました(^^)/